小説さくらん
タナダ ユキ
面接の時間が3時ということで、午前中何しようかなっと、公開が始まった「さくらん」を見てきました。
流石蜷川実花の作品です。写真を撮る時と同じ、色合いで凝ったセットで、ものすごく華やかでとっても奇麗でした。ほんと、何度か写真のように止まっているシーンがあって、写真作品のようなコマもありました。
写真家蜷川実花が好きな、でもって彼女が撮る赤くて沢山の金魚が好きな私としては、とっても面白い作品でした。
けど映画としては、もうちょいかな。
普段映画なんて。ストーリーの中にどっぷり浸かっちゃって、夢中で見ていて、衣装とか眺めてる余裕がないのですが、珍しく落ち着きがない子のように、画面の中をあちらこちらキョロキョロしながら見ていました。
原作のマンガの方がストーリーが好き、読んでいないとよくわからないのではというぐらい、詰め込んで飛んでるよなお話で、最後は、ほんと納得いかないエンディングでしたから。その後、小説版のラストをちょこっと覗き見して、やっと納得できました。
アンナちゃんも大好きなんですけど。顔つきが日本人離れしてるところが、、、時々花魁のイメージと会わない顔のことがあったり、言い回しが時々、言い慣れなさそうに聞こえたりして。モデルさんなので、ワンカットの止まっているようなシーンはとっても奇麗なんですけどね。ご隠居や高尾もストーリーで需要な役柄なのだと思うのですが語り足らずて感じで、もっと感情がぶつかり合うとか、配役一人一人の台詞がみんな、ストーリーの中で響くような、そんなお話がよかった。音楽も、突然ものすごい音量で、流れド派手に演出するところがあったけど、そんなにしなくても、いい曲なのに、と思ったりしました。
吉原遊郭を今の人が描くとこんな感じの空間と華やかさになるんだな〜と、セットや映像・音楽を楽しむには面白い映画かもしれませんが、それだけにこんな凄い配役もいらなかったような気もしました。ストーリーなら化粧師の方が好きです。(何となく、これが思い浮かんだのだが、とっても好きな映画)
お話の中で、障子にお花がいっぱいはってあるのがとっても可愛かったです。昔の寮には障子がはめてあったから真似できたのにな。
とにかくスタッフ・キャストが豪華だからでしょうか、レディーズデイだからでしょうかお客さんはいっぱいでした。
オススメは、小説を読んで、写真集を見るのがよいかもしれません。